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災害救援活動 : 台風15号被災地(千葉県南房総地域)への先遣隊派遣(9月15日)
台風15号被災地(千葉県南房総地域)への先遣隊派遣
台風15号の災害支援活動(館山)は赤い羽根「災害ボランティア・NPO活動サポート募金」(ボラサポ)の助成を受けて実施。
DNSOは9/15-16、9/21-23と2回に亘り現地調査と支援を行いました。
TVや新聞などではあまり報道されていない、高齢の方々や要介護の方々の現状を現地の支援者の方々と共に訪問し、状況を災害対策本部他関係部署に繋げる活動を行いました。
以下、9/15-16の報告をいたします。
9/21-23にも現地入りしていますので、逐次報告をいたします。
2019年台風15号による大規模停電被災地先遣隊活動
第1報 DNSO先遣隊活動開始報告 2019年9月15日
参加者 小原真理子・山崎達枝・斎藤麻子・芹口順子
災害救助法適用開始(2019.9.9)
- 9月14日 山崎、芹口、斉藤麻子、山崎、田島、斉藤正子が応募、事務局に報告
- 9月15日 JR赤羽駅東口集合小原真理子・山崎達子・斎藤麻子・芹口順子 レンタカーにて一路木更津へ(斉藤麻子さんのご主人が木更津まで応援運転)
- 11:15 木更津より南房総へ
DNSOメンバー泉水美幸NSより現地情報TELあり
外房、白浜こども園への支援なく停電持続→トイレ環境不良等の情報
急遽目的地変更 - 11:40 冨浦周辺、車中より倒木・屋根のブルーシート・家屋の被害徐々に確認
- 12:10 みちの駅 冨浦へ到着
本日より営業再開 周辺店舗・ビニールハウス被害甚大 - 13:30 南房総市白浜町社会福祉法人白浜こども園
幼稚園保育園連携型認定こども園 子どもの森到着
隣接寺院による運営 理事長奥村敏夫氏から情報収集- 築3年の新しい園舎は、特に被害なし
- 昨日電気・本日水道復旧により9/17より通常開園予定
- 災害時は、42名の乳幼児(生後6か月~就学前)の半数登園に対応
- 夕方の学童保育児童は、学校の休校に伴い利用なし
- こどもたちの避難所の役割機能運営→冷蔵庫は発電機使用・ガス使用可能
おにぎり、カレー等提供可能だった(こどもたちの美味しいとの言葉にこどもたちなりの厳しい生活環境の理解を感じた) - 全ての情報が遮断され、3日目以降に情報が入り始めた
携帯不通・防災無線も停電により使用不可・行政からの災害時のPHSも使用不可・地域の防災備蓄倉庫も全く機能せず - トイレ水洗:井戸水(地下水)にて対応
浄化槽:周期的に発電機使用し撹拌 - こどもたちに、体調不良者は出ず1週間何とか経過
室内の風通しを良くするために、うちわで仰ぐことしかできなかったが、数日後気温がやや落ち着き何とか凌げた - 縦割り行政により倒木による電線等の被害対応が遅く、やっと今、倒木除去され道路開通・電気の復旧に繋がった
- 14:00 近くの白浜町コミュニセンター紹介され出発
- 14:03 南房総市白浜コミュニティセンター着
事務室 南房総市職員に情報収集- 支援物資の支給←発災当初より、行政より先に近隣地域もしくは県北の被害が少ない市からの援助、白浜に縁があるもしくはお世話になった有志からの個々の支援をいただいた→災害救助法の前後の違いは、あまり感じない
- 電気・水道の復旧率90%以上 ロープーウェイのみ中止
- 南房総市職員常駐・市内ボランティアのみ受け付け
- 自衛隊による入浴サービス・給水車による水の支給
- ボランティアによる食事の提供
- 最後の2人の高齢避難者も帰宅し、避難者0
- 発災当初3日位は、保健師確認できたがそれ以降は見ていない
→地域の独居高齢者等の把握確認は不明
- 14:20 白浜海岸線車中より視察 内陸部に比べ、屋根や壁の家屋被害甚大
- 14:55 車中より館山市コミュニティセンター・保健センター確認
市役所の前に立ち寄り
2F保健課 主任保健師鈴木氏より情報収集
- 市役所4号館にて状況把握中→場所の案内説明受けることができた
- ライフラインの復旧に伴い、状況改善傾向
- 大規模災害ではないため、パニックにならず理性を保つことができた
- 週末の雨天に対し、1Fへ避難所開設検討中
- 玄関前にあきる野市商工会 フードトラック協会3日前より食事提供のボランティア活動中
- 15:05 案内受けた館山市役所に向け出発
- 15:20 館山市役所4号館着
3名の市役所職員から呼び止められ、目的、所属等を聞かれた。
1F社協担当池田氏へDNSOについて説明- 社協の現状について説明受ける
- 高齢者・要介護者についての状況把握は、社協ではできていない
食事等の支給作業等で手一杯 - 申請されるボランティア対応で手一杯
- 情報不足のため対応困難なところもあり
- 職員は休めない状況にあるため、なるべく交替で休みを取るようにしている
- 避難所については3か所・各20~30人程度:開設等については災害対策本部で対応
- 日本赤十字について医療ボランティアについての詳細は不明
- 社協は、一般ボランティアについて対応
- ニーズについて:屋根の被害が多いため、ブルーシートをかける作業依頼が多い→作業の危険性が高いため、専門のボランティア登録者へ直接依頼
- 現在、避難所2か所 福祉避難所は未開設であるが、適応者あり
- 電気復旧率(発電機含)90%
- 乳幼児・妊婦については、すべての状況確認済
- 高齢者・サービス利用者については、保健師・ケアマネにて対応中も完全ではない
- 昨日(9/14)より医療ボランティア団体(日本赤十字社救護班・HuMA)と職員の協働により、ローラー作戦にて個別訪問開始
- 天候不良により、1か所避難所追加開設予定(利用者増加の可能性あり)
- 週明けより、千葉県の保健師5人配属される予定 ついては巡回方法も検討中
- 中・長期的対応へ
- 要配慮者のケアサポート
- 独居高齢者の安否確認
- 福祉避難所については、早期に対応困難と考える→指定避難所の一部(一画)に開設は可能
- ボランティア(サポート)必要時は、レンタカーにて参加可能
- 16:30 齋藤麻子さん(館山市泊)へ連絡先等確認終了後駅へ向けて出発
- 17:00 東京行高速バス3名帰京(小原、山崎、芹口)
給水車
南房総地域の被災した家屋
【振り返り】
現地に入ることで、現場の声が聴けた。現状把握により、我々がこれまで支援してきた分野である避難所設営・運営等の助言も可能となり、実働可能な内容についても直接話しを伝えることができた。短時間に情報を獲得し、足を運んだ先の点を結ぶことで、支援活動に繋げることができることを実感した。明日の聞き取り調査で具体的な支援活動が継続となるか、今後検討。